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仕事の備忘録 機動戦士ガンダム「Twilight Axis」

仕事の備忘録。今回は「機動戦士ガンダム Twilight Axis」です。

この備忘録、基本的に展開が一段落した作品に対して書いております。

「機動戦士ガンダム Twilight Axis」は2019年6月に漫画家の蒔島梓さんに執筆をお願いしておりました、コミカライズ版の最終巻が無事刊行されまして、そちらで同作品の展開が一応の終了を見ましたので経緯などをメモっておく事としました。

以前書きました「ギレン暗殺計画」「光芒のア・バオア・クー」の項目と同じように、思い出したり資料が出て来た都度、このページは加筆修正されていきます。



では以下にお約束事ではありますが、お読みいただく上で留意していただきたい事項。

※これはあくまで私(弐号)の記憶を頼りに書いています。記憶違いが判明したらその都度修正します。

※物の見方もあくまで私(弐号)の価値観に準じています。ArkPerformanceの総意ではありませんし、関係者全員の意見でもありません。当然、違う心象や印象を持っている方々もいらっしゃるでしょう。

※記載は時系列順ではありません。

※この記事に関しては、備忘録であるためコメントは受け付けていません。

※転載は内容が内容なので原則禁止です。





「機動戦士ガンダム Twilight Axis」

・この作品を制作するきっかけになる仕事の依頼を受けたのは2015年冬。ガンダムエース編集部を介してサンライズのプロデューサーNさんから。

その時の内容は「2018年に30周年を迎える「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」のために記念ショートフィルムの制作を企画しているので、参加してもらえないか?」と言う物。ショートとは言え、アニメーションの仕事には興味があったので引き受ける事に。

・実際に制作チームが動き出したのは2016年初春。その折には「逆シャア」のショートフィルムに関しては企画が変更され、制作されない事となっていた。しかし、一方で「逆シャア」に関連する短編を製作すると言う物に変更となっており、当初 ArkPerformanceが考えていた物より重めの企画へと発展していた。

・この時期はまだ制作される短編の発表媒体が決定されておらず、毎週の会議でどうするのか議題となった。劇場版、OVA、イベント上映作品、Web公開作品等など意見が出ていた。

・2016年の春(おそらく3月頃)に、我々の企画を知った矢立文庫側から、新しく立ち上がった矢立文庫にもガンダムコンテンツが是非欲しいとのオファーがあった。その際に弐号に小説でガンダムを書かないか?との話も出たが断っている。

・制作チームは矢立文庫と言う新しいレーベルで展開するガンダムとはどんな物であるのが妥当なのか検討に入り、「「アニメ制作会社」発の小説レーベルなのであるから、挿絵がアニメだったら小説としてはこれ以上豪華な仕様の作品は無いのではないか?」と言う結論に至り、挿絵としてのPVが連載時に毎回展開される小説を目指す事になった。

・そのため、ストーリーの長さは単行本1冊分との上限を設け、考える事になる。また、2018年は逆襲のシャア30周年でもあるので、これに絡めた内容である事が望ましいとのオーダーもあった。

・上記の状況を受け、ArkPerformance側からサンライズへ提出した基礎プロットは2種。

 1.ジャンク回収業者が、離れ行くアクシズから一攫千金を夢見て非合法にジャンクの回収を企て、アクシズの中を探索して行くと言う物。アクシズ探訪的な内容。

 2.シャアのフィッター・エンジニアチームが彼らの最後の作品であるサザビーが未だアクシズに残留している事を知り、サザビーはその最終決戦においてその諸元を発揮する事は出来たのか否か、その戦闘データをアクシズへ回収しに行く内容。

・ファイルに残る記録によれば2016年3月20日に2本のプロットは書かれている。

・プロデューサーTさんは 1を推し、Nさんは 2を推した。最終的には作品の尺、予算面などから 2を選択。じっくり展開して行くような内容の物は、長期間小説を書いてもらえる作家さんが確保出来ないであろう事から難しかった。

・その後、チームでイメージを共有するために ArkPerformance側で半壊したサザビーが、アクシズ上に横たわるイメージ画を執筆。これがそのまま、当面のティザーとなり公開される事になった。

・この辺りから企画にバンダイが参画。毎週の会議へ代表者の方が参加するようになった。

・「豪華な挿絵」としてのPVが必要な企画であるため、PV製作チームとして金世俊さんと阿部慎吾さんも打ち合わせに参加されるようになる。

・登場MSに関しては、サンライズとバンダイからの意向でほぼ全て決定。ArkPerformanceからはザクIIIを出したいとお願いした。

・登場ガンダムに関しては、バンダイ側から 1/144の NT-1をリニューアルする予定があるため、それを使って欲しい。もしくは NT-1のバリエーション機にして欲しいとのオーダーが出た。PVチームの阿部さんも NT-1は好きとの事だったので、タイアップが取れるならと NT-1に決定され、ArkPerformanceが設定作りを行った。

・ザクIIIに関してはArkPerformance主体で画稿を起こした。NT-1に関しては、そのデザインがPVチームの仕事量に直結するために阿部さんにお願いした。

その際に ArkPerformanceからお願いした事は一つだけ「後の作品に繋がるような要素をどこか一個所で良いので入れて欲しい」。

その他のMSに関してはベースとなるプラモデルのスタイリングを基礎に、ArkPerformanceが画稿を起こした。

・「アハヴァ・アジール」に関しては、打ち合わせの当初から金さんが是非出したいMAが在るとのお話があり、PVの制作スケジュールも逼迫していた事からお任せする事にした。

・登場MSの選定と同時進行で基本ストーリーが決定。PVチームはこの時点でPVの製作を開始。そしてこの辺りで小説を書いていただくために中村浩二郎さんに打ち合わせへ参加いただき始めた。

・PVに関してはスケジュールの都合から CG用のモデルなどを起こしている余裕が無いため、全カット手描き。しかも金さんと阿部さんのお二人だけで描き上げると言う状態だったため、大変なご苦労をお掛けする事になった。

・制作チーム内公募により「トリスタン」と命名されたガンダムのデザイン画が阿部さんより入稿される(2016年5月頃)。それと同時に、ArkPerformanceが描いたトリスタンの画稿が欲しいとの話をいただき、阿部デザインをそのまま描き起こす作業に入る。しかしこの際、頭身を現行のプラモデル(HGUC)に沿って描くのか、リニューアルされる物に沿って描くのかが問題となった。バンダイへ問い合わせたところ、リニューアル版のCADデータをプリントアウトし見せていただき、その頭身に合わせてトリスタンを描く事となる。



・記載途中だが6月17日に暫定公開。


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Twitterまとめ投稿 2019/06/17 [@ケイタイ]


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